キミの主導権、僕のもの





「僕のためにオシャレしたのに『やりすぎ』とか思うわけないでしょ。まぁ、他の奴のためなら全力で阻止するけどね」



「……」




熱い。




今、体温が2度くらい上がった気がする。




な、なんですか今のは……!




サラッとそんなこと言われたら、う、うれしすぎる。




オシャレがんばってよかった。




「顔、真っ赤だけど」



「そ、それは水沢くんのせいで……! はやく水族館行こう!」




私は恥ずかしさを隠すように、水沢くんの手を引いた。




デートが始まって数分。




はやくも心臓がバクバクして、悲鳴をあげています。




私の心臓、これからもつのだろうか。