キミの主導権、僕のもの





あと少しのところでわたしは尻込みしてしまった。




「え、なにそれ。ズルくない?」




水沢くんは案の定不服そうな顔でこっちを見ている。




ええもう、おっしゃる通りです。




なにも言い返せません。




でも……恥ずかしいんだもん……っ!!




「僕のこのイライラはどうすればいいわけ?」



「い、イライラには糖分とるといいって……」



「ハ?」




本日2度目の「ハ?」いただきました。




そ、そんな顔で見られても……っ。




「だって私だって精一杯で……っ」



「もういい。そっちがその気ならこっちも手加減しないから」



「え……ヒッ、み、水沢く……っ」




手加減?と思っていると水沢くんが急におでこにくちびるを落としてくる。




次いでほっぺ、くちびる……と軽めのキスがされ、水沢くんの柔らかいくちびるが首筋に触れた。




ビクッと体が揺れる。




く、くくく首……!?