「……おまえさ、方向音痴だろ。」 「うっ…!」 図星を言われて言葉に詰まる。 「図星かよ…」 呆れる七瀬君。 「あのさ、なんで電話しなかったわけ? 俺が電話しても迷ってないとか言うし。」 「うぅ…だって…なんか悔しいじゃん。 道に迷ったら負けみたいで。」 俯きながらそう言うと七瀬君は私の手を 握って、 「バカ。このまま帰れなかったらどうすんだよ。 もう、俺の家に行くぞ。」 と言って歩き出した。