「お母さんは、こう思うの。

受験は、落ちても終わりじゃないって。」


終わりじゃない・・・うん


お母さんは、続ける」


「正直なところ、やよは

カラオケとかファミレスとかで遊んでばっかりだったし

優生が、邪魔したりしていた。

でも、夜中まで勉強していたことも

あったわね。

その努力は、ちゃんと認められるから。

テストの点も、成績も

隠す必要なんて無いんだから。

落ちたって、勉強法を変えるなり

塾を掛け持ちするなり

色々、方法は、あるの、

若いんだから、選択は無限大よ」


「お母さんー・・・うん、ありがとう」


お母さんは、どんな時も、褒めてくれた。


部活で、ジャージに穴を開けたときも


「頑張った証拠」って褒めてくれた。


お皿洗ってて、割っちゃった時も

「手、切らなかった?」って心配して

「キレイに洗おうとしたのよね、ありがとう」って

言ってくれたの。


そんなお母さんだったから

あたしも、その血を受け継ぎ

友達の親にまで、あんな言っちゃったのかもしれない。