ふたつの夢〜君に会えたら~

「あの、大野さん眠いですか?」

あのあとふたりして5分ぐらい黙っていた
初めは顔見れなくてうつむいたいたけど
ふと顔を上げると大野さんは目を
こすっていて眠そうだった

「ごめん、バレた?」
大野さんは笑いながらそういった

その顔にドキッとした
まぁ、当たり前だよ!かっこいいし
片思いでいいじゃん、もう

「眠ってていいですよ?
時間近づいたら起こします」
私は時計を見ながら言った

「ありがと…じゃあさ、
膝枕して、くれない?」
小声になって大野さんが言った

膝枕?!恥ずかしいけど……
最後の思い出としていいかな
そう思って私はOKした

じゃあ、といいながら大野さんは
こっち側に来た

「おやすみ」
大野さんは上を向いて
少し笑って目をつぶった

大野さんはなぜか私の手をとって
恋人繋ぎをした

「大野さん、彼女いないんですか?」
私は眠っているかもしれない
大野さんに聞いた
「いない、
でも好きな人は今日できたかも」

それって…いや、期待しちゃだめだよ

私は自分に言い聞かせながら
大野さんの髪をなでた

するとすぐに寝息が聞こえた

大野さん、まあ会えたらいいな…
そのときは女優になって大野さんと
共演、してみたいな

なんて考えながら最後の二人の時間を
過ごした