「だいぶ元気になったね。薬が効いてきたのかな。」
圭ちゃんはそう言って、後ろから抱きつく私を振り返って軽く私の顎に手を添えながら顔色をみる。
「好きだよ、圭ちゃん」
圭ちゃんの目をみながらそう言うと
圭ちゃんは、ふっと笑って
「俺も好きだよ」
と、私の頭を撫でた。
「やっぱり、元気になってもまだ熱はあるみたい。
顔がちょっと赤いし。」
違うんだよ、圭ちゃん…
私は、ドキドキして顔が赤いの。
圭ちゃん、私、違うんだよ、
私の好きは、圭ちゃんの好きとは違うの。
そんなこと知ったら圭ちゃんはどう思うかな。
圭ちゃんに恋してるなんて言ったら、
圭ちゃん、困っちゃうかな。


