圭ちゃんが作った美味しいおかゆを食べ終わって
私は私の部屋のベッドにぺたりと座って圭ちゃんに話しかけていて
圭ちゃんは机で勉強してる。
圭ちゃんが私の部屋にいるのは、私が1人は嫌だって言ったから。
困ってたかな?でもさみしいのはいや。
「おかゆ、美味しかったよっ!」
「そっか、よかった」
圭ちゃんは料理がすごくうまい。
昨日のグラタンとスパゲティは、本当にお店顔負け。
なんでも作れるし、私のお母さんよりも全然うまい。
それに、家事はなんでもできて
勉強ができて、スポーツができて、
字が綺麗で、部屋も綺麗で、
強くて、優しくて、かっこよくて、
ぎゅうっ…
「ん?」
「……」
「どうしたの?さみしい?」
「んーん…なんでもなぁ〜い」
笑って圭ちゃんにそう言ったけど、そうじゃない。
ほんとうは、こんなに完璧でモテモテで
そんな圭ちゃんが幼馴染ですごく嬉しいけど
圭ちゃんはきっとこれから、私じゃない誰かにも
こうやって優しくして、
私じゃない誰かにも、暖かく抱きしめるんだって思ったら
すごく、嫌で
独り占めしたくて、
だから、抱きしめたの。圭ちゃん。
私、嫌な子かな…?


