海崎 圭介side>> 「おーい、海崎くーん」 俺の所属している陸上部のマネージャーが、 グラウンドの向こう側から大きく俺に向かって手を振った。 「何ー?」 大声で聞き返す。 「北野くんが呼んでるよー!」 北野? 何だよ、部活中に。 北野ってことは、唯絡み? あいつ唯のこと大好きだからな。 ほんと、鬱陶しい。 「はーい、今行く」