「でもいずれそうするつもりなんでしょ。 ダメよ、唯ちゃんの気持ちも考えなきゃ。」 お母さんがそう俺に耳打ちをする姿を唯が、ぽかんとした表情でみてる。 「別に、唯もそういう気持ちならいいでしょ。」 「でも、そうじゃないんでしょ」 「わかんない。確かめてくる。」 「そ。なら、今晩はあんたの部屋は覗かないでおくよ。」 案外物分りがよろしい母親で。 「うん、そうしてくれると助かります。」 そうして俺は、唯を自分の部屋へと促した。