俺が、勝手に1人で反省をしていると
女の子は「どうして?」と聞いてきた。
「どうして本気になれなかったの?
…好きな人が、いるの?」
「…うん」
「…その子には、届かないと思ったから
相楽さんにしたの?
諦めたかったから、利用したの?」
「…うん」
最低だな、俺。と、また改めて思い知らせられる。
「…いいと思う…」
「え?」
思いがけない言葉に俺は顔を上げた。
「相楽さんは、初めから知ってたと思う。
海崎くんの好きな人が、自分じゃないこと。」
それは、知ってる。
知ってたこと、初めから知ってる。
「でも、自分を利用して楽になって欲しいくらい
海崎くんのことが、好きだったんだよ」
そういって、にこっと笑った。
「あーあ、私も利用されればよかった。
それくらい、好きってこと。」
女の子は、若干すね気味に笑いながらそう言って
俺に背を向けた。
「あ、返事はいらないよ。分かってるもん。」
振り返って笑って、それだけ言うと
女の子は自分のクラスへ戻って行った。


