「文化祭の演劇、今年はロミオとジュリエットだよねー」
「ロミオは海崎くんなんだって!もちろん女子の推しで」
「ジュリエットは相楽さんが立候補したらしね、彼女だし。」
「あーあ、私もジュリエット役したかったなぁ」
…ロミオ、圭ちゃんなんだ…
それに、ジュリエットは相楽さん…
私達は、クラスごとに模擬店などの出し物と、
学年ごとに1つの演劇をする。
各クラスから1〜2名の候補者がでて、学年全体で7人の役者が決まる。
「小南、さっきはごめんね」
「…え?」
休み時間に、自分の机でぼーっとしていた私は北野くんの声で我に返った。


