「唯、起きなさい」
いつもの朝だ。
いつだっけ。
圭ちゃんが優しく起こしてくれたのは。
「ほら、ぼーっとしてないではやくご飯食べなさい」
いつだっけ。
圭ちゃんの甘いフレンチトーストをほおばったのは。
「唯、おはよう」
いつかな。
ドアを開けた時に、必ず出迎えてくれる圭ちゃんが
ドアを開けても、いなくなっちゃうのは。
「おはよう、圭ちゃん。」
恋は止められないって叶ちゃんが言ってた。
圭ちゃんに、恋愛対象にしてほしくて
恋してほしくて、幼馴染をやめたくて
この思いは募っていって
いつかきっとまた、どこかで溢れて
その時には圭ちゃんは、
ドアの前で待ってて、くれないのかな。


