棗が来てから2ヶ月後に翔が加わって、5人で遊ぶようになっていた。
一年くらい後だった。
本家の奴らがいきなり押しかけて来て、家に火を放ち、会長と女将を殺し、翔を連れ去ってしまったのは。
俺たちは何もできなく、汐弥が棗に近付くのを阻止できなかった。
「お前が逃げたのが悪い。お前のせいだ。それなのに、どうして泣く?」
「やめてよ……何も、何も悪くない人たちを巻き込まないでっ」
「巻き込んだのはお前だろう。お前がここにいるのが悪い」