彼女は私に笑いかけるけど、寂しそうに見えるのは私だけなのか。
「いつも話していました。妃彩さんのこと。可愛い妹がいるんだって、自慢気に。それで最後にはあなたへの謝罪ばかりしていました。あんな方法でしか救えなかったって。今も苦しめているって」
周りの騒ぐ声は大きいのに、紙苑ちゃんの声は鮮明に聞こえる。
「あなたをいつも気にかけていたんですよ。不出来な兄で、不幸にして、悪かったって。だから、あなたが幸せになれるのなら、あなたに殺されることを望んで、わざと憎まれるようなことをしたんです。わざと罪にまみれたんです」
「いつも話していました。妃彩さんのこと。可愛い妹がいるんだって、自慢気に。それで最後にはあなたへの謝罪ばかりしていました。あんな方法でしか救えなかったって。今も苦しめているって」
周りの騒ぐ声は大きいのに、紙苑ちゃんの声は鮮明に聞こえる。
「あなたをいつも気にかけていたんですよ。不出来な兄で、不幸にして、悪かったって。だから、あなたが幸せになれるのなら、あなたに殺されることを望んで、わざと憎まれるようなことをしたんです。わざと罪にまみれたんです」

