幹部室に案内され、とりあえずは自己紹介をお互いにする。
なんとか終わって、一安心。
綾も普通に笑っているようだし、平和に面識を済ませられてよかった。
そう思いながら隣の稜を見る。
あ、駄目だ。目が笑ってない。
「友好的な関係が築けたらと常々思っていたから、会えて嬉しかったと思うよ。でもさ……」
綾の声が殺気を帯びたものに変わる。
それに比例し、空気も変わる。
「ねぇ、次妃彩をどうでもいいことで泣かせたら、潰すから。社会的にも、物理的にも」
あー、夏休み前の時のことを言ってるんだな。