私たちは絆がある、縁がある。
繋がっていて、切っても切れない確かなものがある。
誰にも負けない、私たちだけ理解しあえる、何よりも大切な家族のようなもの。
「ほーら、綾!なに泣いてんだよ」
「泣かないって決めてた」
笑い合っていると、綾の頭を叩いて言う心葉。
補足するのは、いつもみたいに感情の乏しい紘。
「泣いてないよ、大丈夫」
綾は怒らないから、やられ放題なんだよね。
「妃彩?どしたのさ」