「翔、私はもう“篠原 棗”を名乗らない」
涙を拭って、三人を愛おしくて仕方ないという目で見る棗。
でも、起きてしまわないかと思っているようだ。
「どういう意味?」
「……私は、“雛菊 妃彩”として生きる。そうしないと、私、お兄ちゃんや篠原に償えないから」
決意を固めた顔で、真っ直ぐと前を見据える。
強くなった。いや、もとから強かった。
だから、今それを決断できる。
涙を拭って、三人を愛おしくて仕方ないという目で見る棗。
でも、起きてしまわないかと思っているようだ。
「どういう意味?」
「……私は、“雛菊 妃彩”として生きる。そうしないと、私、お兄ちゃんや篠原に償えないから」
決意を固めた顔で、真っ直ぐと前を見据える。
強くなった。いや、もとから強かった。
だから、今それを決断できる。

