離れたくない、人の温もりを感じていないと不安で、紘にしがみつくと、優しく頭を撫でてくれた。
沈黙が重い空気を作っていて、いつもなら明るい部屋が暗い。
こんなことなら、と思うのは今さらだと理解していても、何度も浮かんできてその度に涙が次々に出てくる。
「……棗、俺は本家を恨んでる」
静かに発せられたのは、涙を一筋こぼす綾の悲しみ。
両親を失ったというのだから、無理もない。
「でも、棗が憎いんじゃないんだ……っ」
彼は優しかった。
同じ本家の人間なのだから、そもそもの原因でもあるのだから、私を恨んで憎めばいいのに、私に向かって謝る。