「あ…………あ、あ」
喉が焼けるように熱く、声にならない何かが口から漏れる。
ゆっくりと近付いて手に触れるけれど、握り返してくれるわけもなく、熱を失い冷たかった。
樹彦さんは律さんをかばうようにしているが、律さんのほうが先に傷を負ったのだろう。
綺麗な顔、開かない瞼、冷たい手。
優しくて、温かくて、家族というものを教えてくれた、守ってくれた人たち。
褒めてくれることもあれば、我が子のように叱ってくれることもあった。