それはすぐに分かった。
家に近付くと、風に乗って香ってくる鉄錆のような匂い。
思わず眉をしかめてしまうほどに、近くなればなるほど濃くなる。
紛れもない、血の香りだった。
忘れもしないあの時の匂いに、喉が締まる感覚がした。
私たちは家のそばに捨てるようにバイクを置き、門をくぐった。
「なんだよ……これ」
それが誰の声だかは分からないけど、あまりの光景に立ち尽くした。