大音量の喧騒が耳に入ると、行く先をそちらに変更する。
胸元にぐるぐると渦巻くこの言いようのない感情が腹立たしい。
ストレスを発散するがのごとく、安易に境界を越えた怖いもの知らずを殴り散らす。
埋まらない、埋まらない。
空いた穴を塞ぎたいのに、穴から溢れる黒い感情が止まらない。
殴り殴り、蹴り、殴りの繰り返しを続け、返った血が頬につく。
拭おうと親指で触れると、ぬるりとした感触が脳裏に浮かぶ。