ぱっと手を離してくるりと回る。
今日は月が綺麗に見えていて、雲も少ない。
特攻服の背中に書かれた刺繍を見せると、彼は目を見開いて唸った。
「お前……」
信じられないようなものを見る目で困惑している様子。
無理もない。
彼が乗り込んだ境界内のトップは私なのだから。
金色で書かれた大きな文字がそれを意味している。
「私は鬼麟、鬼龍の総長。吃驚した?こんな子供がトップで」
頷いて返事をすると、彼は微笑んだ。