だからかもしれない、無性にその手を取り、握る。
震えた手は冷えていて、彼は驚きに目を丸くしていた。
「お兄さん、がむしゃらにやったってだめだ。こんなに傷だらけで空っぽなんじゃ、空しいだけだよ」
赤く腫れた手は痛々しくて、現に彼は眉をしかめている。
「お兄さんは、何を守りたいの?」
「守る……?」
それまで怪訝そうにしていた顔を変え、繰り返し呟く。
頷き、言葉を紡ぐ。
「それが分からないならお兄さんは私に勝てないよ」