一人で乗り込むたぁ大した自信ですこと。
こういう馬鹿は数多く見て来た。
溜め息しかでないような奴らばかりなんだよな、こういうのって。
だいたいが名声欲しさに無謀なことをする奴らだった。
しかし、彼は拳を握り締め、瞳の奥底に憤りを揺らめかせながら呟いた。
「俺は強く、強くならなきゃならねぇんだよ」
唇を噛み締めるその姿に、かつての自分の姿を重ねる。
非力さに喘ぎ、無知さに憤る自分。
醜態を晒すかのように逃げた日のことを。