泣いて、叫んで、恐怖を払拭したいがために破壊衝動に駆られることもある。
それでもここの人たちはそれらを包んでくれて、癒やしてくれる。
「大好きなの……、みんなのことが。でも、いつなくなっちゃうか……」
「棗、手繋ごうよ。怖いものはね、こうしてれば大丈夫だから。みんな近くにいるから」
優しく包み込んでくれる手。
無意識に震えていた体が、それによっておさまる。
横にいる心葉も、いつの間にか逆の手を繋いでいてくれて、心なしか紘の腕に力が入る。