「その髪、綺麗だね」
綾が私の髪を見て、そう言うのが悪かった。
「本当!?これ、お母さん譲りなの」
唯一お母さんとの繋がりを感じていた、金色の髪を褒められ、思わず食いついてしまう。
だって、これがなかったら私はお母さんの子じゃないって、捨てられていたかもしれないから。
これのおかげで、捨てられずに済んだこともあったから。
三人を見ると、目を丸くしていて、心なしか顔が赤くなっていた。