たくさんの人たちが笑って過ごす、そんなところだ。
ここは、温かくて私には勿体無い場所だけど、とても心地良い場所だ。
はじっこで騒ぎを傍観していると、三人の男の子が私を見つけ、こっちに来た。
だから私は逃げた。
「ちょっ、なんで逃げるの!?」
樹彦さんの息子が、驚いて後を追ってくる。
「……追いかけてくるから」
ぶっきらぼうに答えても、追って来るしつこい奴ら。
関わるのは最低限の人間だけにしたいのに、追って来ないで欲しい。