「帰りたい」

「だーめ、お医者さんの言うこと聞きなさい」

「……仕方ないなぁ」



看護婦さんの押す車いすの後ろを洸太と結衣がついてくる。


「死にかけたんだからおとなしくしてろ」

洸太が命令する。

「はいはい…って、なんか足りないよ洸太」