処置室から車いすに乗せられて廊下に出ると、


外にいたお兄ちゃんと洸太と結衣が同時に立ちあがった。


「美織、大丈夫か?」

お兄ちゃんが心配そうに私の顔を覗き込む。

「大丈夫。でも念のため一晩入院だって」

「そうか。家に連絡してくるよ」


お兄ちゃんはそういいながら私の頭を撫でた。