お兄ちゃん、洸太、結衣、わたし。
一緒だからいつも楽しい。
いつまでもずっとずっと一緒にいたい。
「お兄ちゃん!」
「ん?」
教壇の上にいるお兄ちゃんがこっちを向く。
「もう帰ろうよ。4人でパフェ食べにいこ」
「美織またそんなわがままー」
結衣がしかめっ面をする。
「美織のわがままにつきあわなきゃいけない悠兄はほんと気の毒だよな」
洸太が毒舌を吐く。
でも、洸太はなんだか嬉しそうに見えた。
早く帰りたいのかもしれない。
「俺は?俺も行ってもいい?」
矢野先輩が身を乗り出してくる。
「だめです」
「ええーっ、ひどーい」

