君がメガネを外す時






入部して1週間。



……気に入らない。

あの理香子先輩はいつもお兄ちゃんの傍にいる。


わたしたちは3人で星座を覚えたりしているが、そっちが気になって仕方ない。


「許せないー」

「悠兄だって、恋する年頃なんじゃない」

結衣は星座板を見ながら言う。

相変わらずクールだ。



「結衣は洸太のことが好きなんでしょ?」

「なんでそうなる」

「だってふたりって息がぴったりっていうかさー、仲いいじゃん」

「そんなわけないでしょ。誰が洸太のことなんか。それに、気づいてないの?」

「何を?」

「……もういい」



結衣があきれたようにため息をつく。