君がメガネを外す時






放課後、まだ部活動見学は始まっていないけど、3人でお兄ちゃんのいる天文部の部室に行った。



「美織、天文部ってほんと今日活動してるの?」

「してるっていってたよ」



ちょっと自信がなくなってくる。


「ほんとかよ。部室しまってたらアイスおごりな」


洸太の言葉に、ますます自信がなくなってくる。


だいたい、部室はどこ?

完璧に迷っていた。



「場所わかんない。迷った」

「この棟にあるのは確かだろ。もう少し探してみようぜ」



洸太はわたしをバカにするけど、決して責めたりはしない。


口は悪いけど、優しい。



まあ、お兄ちゃんには負けるけどね。




前方に人を発見した。

「あの人に聞いてくる」



わたしは走って、その男の人のところに行った。