君の手を


「ねぇ、あなた佐藤美月さんよね?」

いきなり後ろから話しかけられた

「は、はい?そうですけど…」

「やっぱり!私、陸上部のマネージャーの山城です」

「は、はぁ…」

なんで私の名前知ってるんだろう?

「ねぇ、佐藤さん!陸上部に入らない?」

「へ?」

「中学の頃、有名だったじゃない
もったいないよ!」

「え?え?なんで私を…?」

「陸上部にあなたを知らない人なんていないわ」

「は、はぁ…」