君の手を

「み、みみ美月!!」

「耳美月?何それ美咲ちゃん」

「違うよ!あれ!」

「あれ…?」

「空席の住人!!!!」

指さされた方にゆっくり体を向ける

ま、眩しい

ひらひら舞うカーテンの隙間から

照らされた光に目がくらむ

窓側の一番後ろの席

眩しくて細めた目がとらえた影