「…あぁ。」 お礼を口にすると、昨日の出来事がフラッシュバックする。 「…っ…。」 「怖かったな…。」 男はそういって私の頭の上に大きな手を置いた。 「…はい…。」 私はまた涙が出そうになる。 「泣いて、いいんだよ。」 「…っ…うぅっ…えっ…うぇっ…」 とうとう私はしゃくりあげてしまう。 ずっと泣きたかった。 そう、あの家に帰った、あの時からーー