桃色クレヨン



『しかーし久しぶりだな。
誰かとお話するの。
学校じゃみんな、私の事変人扱いだし…。
家でも…。』



彼女は少し寂しげな表情をした。



悲しそうな目。



『それは天宮が高嶺の花だからだよ!』



『高嶺の花?私が?』



『そうだよ!絵とか、作文とかコンクールで入賞して…本当にすごいと思うよ!
本当に尊敬する。』



『そんな事ないわ。誰にだって出来る事よ。』



『俺はできねーよ。少なくとも。しかも…かっ…可愛いし!』


俺は顔を真っ赤にしながら言った。


天宮もビックリしたみたいだった。


『ありがとう。お世辞だとしてもスッゴク嬉しい。』


天宮はまた笑って言った。


『お世辞なんかじゃ…』


俺は言い返そうとした。


『…もう帰らなくちゃ。秋山くん。またね…』



そう言って屋上を出ていった。



まるで逃げるように。