「絢也、その...」

「大丈夫、初めからわかってたことだから。」



心配そうな翔真に
それだけ言うのが精一杯だった。



ここに居たくない。

あの2人を見ていたくない。



気づけば、屋上に来ていた。

込み上げてくる気持ちも思い出も
全部捨ててしまいたい。


やっぱり僕は、美紘のことが
どうしようもなく好きだと痛感して

心が折れてしまいそうだから。