「…あたしも、時雨が好き。コレだけは絶対に間違えてない。時雨を好きなことは本当」

コレだけは…。

俺たちはまぐれで出会った。

友達が必然的に…かもしれない。

でも、確かに透明と俺は…出会ったんだ。

「うん。それが分かれば俺は信じられる。透明のこと何でも受け止める。話したいって思ったタイミングで話して欲しい」

「…分かった。ココでは話せない。ごめんね…シグちゃん」

泣かずにグッと我慢する透明。

ぎゅっと抱きしめてる体は、あったかかった。

嗚呼…こんなに小さかったっけ?

あれ?

透明ってうなじにホクロあったっけ?

俺って…案外、透明のこと見てるようで見てなかったんだ。

知らなかったなぁ。

透明のことなら、何でも知ってる自信があった。

まぁ、隠してることはあるとは知ってたし、知られたくないことがあるのも俺と同じだし。