9月4日。
「んー、まだあつぃねぇーだる」
と、あみりはともだちにLINEを送った。
すると既読はすぐつき
「しょおがなぃぢゃん」
「まだ夏休みぉわったばっかだし」
と、一つの文が2回に分けて送られてきた。
「まぁね笑」
そう言ってあみりはトーク一覧へもどった。
そして、今度は翔貴にLINEを送る。
翔貴はあみりのよく行くお店にいて、ともだちといたあみりが逆ナンした男だ。
翔貴は女慣れしていたようでその時は断ったものの、LINEを交換してまた今度ちゃんと遊ぼ。と言って別れた。
あみりは顔面の整った翔貴がすっかり気に入り、そのとき付き合って2週間目の彼氏に
「ぁみゎもぅ他の人が好きになっちゃった。まぢごめん。ぢゃぁね。」
と言ってブロックし、それっきりずっと無視を続けている。
罪悪感?そんなものあみりは微塵も感じていない。
あみりという人間はそういう奴だった。
「しょうきくん元気?あみりだよ (´ฅ•ω•ฅ`)♡ 」
翔貴には小文字は使わない。そして語尾には顔文字。
あみりは気に入った男にはいつもそうだった。
あみりはこんなふうに翔貴に頻繁に連絡をとった。
「ひまだなぁー♡」
「おなかすいたね、なにか食べた?」
翔貴はあみりに気に入られてる事に気がついているようで、それなりに構ってくれていた。
けれど、返すのに最低10分。
あみりはいつも翔貴からの返事を待ち焦がれていた。
そのときも20分後に返ってきた。
「やっほやっほ!」
「おなかすかない?」
「いや、僕はさっきパフェ食べたから(´∀`)」
翔貴のLINEもこんな感じだ。
あみりは肉食が好きだったため、ともだちに翔貴の事を話すといつも意外がられる。
するとあみりはいつも
「でもちょーイケメン!!!」
と顔が良ければいいらしい。
それから3ヶ月。
あみりはなかなか飽きっぽく、最近は翔貴にLINEを自分からする回数がぐっと減った。
新しい彼氏もできた。
彼氏は一人暮らしで、頻繁にあみりは泊りに行っている。
下着を3セット持って。
そんな時、翔貴からLINEがきた。