そんなこんなで。
1人寂しく街を歩いていたらチャラチャラしたイカツイお兄さん(いや、おじさん?)たちが声をかけてきた。

「ね~1人~??俺らと遊ばない~??」

うっせーなー。遊ばねーよっっ!!
…なんて言えるはずもなく。
愛想笑いを浮かべて立ち尽くすだけの私。

「あぁ~…。あはは…。」

「…あの。怖がってるみたいですけど。」

んっ!?!?ダレダレ!?!?
そこには帽子にサングラスのかっこいい雰囲気のお兄さんが。
しかもめっちゃおしゃれ。

「誰だてめー」

「あ。ただの通りすがりですけど。」

「なら首突っ込んでくんじゃねーよ!」

「いやだから、怖がってますって。」

イカツイお兄さんたちが私を見た。
いや、観た人っていうか睨まれた?

「てめー…。覚えとけよっ!!」

そういってイカツイお兄さんたちは逃げていった。このおしゃれなお兄さん何者?

「大丈夫?怪我ない?」

「あ、はい!あのっ!あ、ありがとうございました!」

「ん。」

そういってお兄さんが去っていこうとするので思わず

「あっ!お礼したいんですけどっ!」

「あー…。俺今ちょっと時間ねーわ。」

「あっじゃじゃあまた日を改めて…!名前と連絡先だけでも…!」

「…ん。連絡先。名前は…真汰。津川真汰(つがわしんた)。」

そういって真汰さんは去っていった。