数十秒後。
拗ねていた由香里が部屋から出てくる。
「あー!芽依姉と美奈姉だ!
ちょっと竜兄、来てんなら言ってよ!!」
「・・・なんかごめん。」
なんで俺が怒られてんの?
俺が考えていると、秋がいつの間にか隣に降りて来て言った。
「芽依姉、美奈姉!いつの間に!」
「秋!いつの間に!」
「えっ?竜兄、気付かんかった?」
口角をあげて秋が言う。
俺は、強がって言った。
「っき、気付いてたよ!とーっくの昔からなぁ!!な、なめんじゃねぇ!!」
「竜兄、嘘下手くそすぎ...。」
由香里が笑う。
「動揺しまくりじゃん。」
秋も笑う。
芽依と美奈も笑っている。
俺は、みんなが笑っていることが嬉しかった。



