先輩はもうとっくに忘れちゃったと思うけど、体験入部に行ったときに、アタシに話しかけてくれたよね。
まだ学校にすら慣れていないのに、今まで運動なんて真剣にやったこともないし、ましてやハンドボールのルールやマネージャーの仕事がわからずに部活見学に来たアタシに、
「マネ希望の子?」
練習の休憩中に少し息を切らしながら、汗を拭く先輩が話しかけてくれた。
『あっ‥‥えっと‥‥‥』
まだ入るか決めてないアタシは、すごく戸惑った。
「ぶっ!焦りすぎ!はははっ」
お腹を抱えて先輩は笑い出した。
やっと落ち着いたと思ったら、
「面白い子。マネやりなよ!絶対楽しいって。じゃあまたな!」
そう言って練習に戻った。
この時からもう先輩にハマっちゃっていったんだ。
.

