先輩とアタシ





「どーしたの?小夜?そんなに誰を見つめてんのよっ♪」


からかうように、尋佳が言った。



尋佳のお兄さん!


なんて言える訳ないし‥‥ね?



『べっ別に見つめてなんか無いよ?!』



「えー??ははーん!!誰か気になる人でも居るのかぁ?」



『ちがっ‥‥‥あ!ほら仕事しなきゃ?!ねっ!』



そう言って尋佳の背中を押した。



まだ尋佳は、納得してないみたいだけど、なんとか隠せたかな‥‥?




大輔先輩を好きになるのは、ダメ‥。



彼女だっているし。



そんな人に恋したら、アタシが辛いだけだよね?


やっぱり憧れの先輩って所で止めておかなきゃ。



.