頬をつたったナミダは
佐野への想いを断ち切るかのように
すーっと落ちて消えた
「…部員として?」
俺が慰めるって言ったら佐野はあの時そう聞き返してきた
部員だからじゃない
友達としてでもない
ただ一人の男として
佐野のそばにいたいから
俺にしときなよ
って言いそうになった
でも言えない
言っちゃいけない
「…友達として…かな?」
必死の笑顔だった
佐野が不安にならないように
佐野がいつでも頼れるように
俺ってこんな純情男だったっけ?
笑っちゃうな…
きっとこんな俺を見たら笑われるな
それでもいいよ
佐野が笑っていられるなら

