猫の世界と私

意外な答えが返ってきた。
この状況で、まさか漫画のような展開は望んでいない。
けれど、それで“ホラー”は予想していなかった。


思わず瑛祐は立ち上がる。


その様子を、結愛は口を開けて見ていた。



「え、瑛祐…君?」

「あ…あぁ…ごめん。意外だったから…」

「意外?」

「まさかホラーとは思わなかった」

「え、そう?好きなんだ、ホラー」

「……幽霊が出たりとか?」

「そうそう、一人一人追い詰められて…とか…」

「俺、ダメなんだ、そういうの。怖いのダメ」

「ダメなの!?」

「な、何?その反応…」

「あ…私にとっては、瑛祐君のホラーが苦手っていうのが意外だったから」

「どういう意味だ、それ」

「それは私のセリフでもあるよ」



一瞬の沈黙の後、瑛祐と結愛は笑った。
同じクラスになって半年以上時を過ごしているのに、本格的な会話をしたのは、これが初めてだった。

それから、徐々に会話が増え、瑛祐と結愛は毎日必ず会話をするようになっていた。