水の音と低音の機械の音が響く水族館の中には、結愛と未来以外の人間はいなかった。
イルカのショーが行われる場所も、ただ海水が溜まっているだけの水槽のみがある状態で、イルカもおらず、誰も座っていない椅子たちが規則正しく並んでいる館内に、夕日が差し込んでいるだけで寂しさを大きく感じさせた。
ある程度歩き回った館内に、人がいないと分かると、ここを出るしかない。
出口付近に近いことを悟り、未来は何かを思い出したように、ある場所に向かって走り出した。
「え?未来!?」
横から突然消えた未来の後ろを慌てて着いて行くと、未来は目的の場所に入り、何かを物色し始めた。
そこにはイルカや亀、ラッコ、水族館に関係するキャラクターのぬいぐるみたちが並び、それに因んだストラップやTシャツ、お菓子などが置かれている。
今まで暗く、静かな場所にいたところから、突然華やかな雰囲気に包まれたようだった。
「お土産やさん?」
「そう。こういうところに来ると意外とお金使っちゃうよね」
「そう、なの?」
「え、結愛は来た事ないの?」
「…うん…」
「そっか…ごめん、何か感じ悪いこと言っちゃったかな…」
「ううん、いいの。来たことないのは事実だし」
「…これが欲しくて…つい、はしゃいじゃった…」
「?」
イルカのショーが行われる場所も、ただ海水が溜まっているだけの水槽のみがある状態で、イルカもおらず、誰も座っていない椅子たちが規則正しく並んでいる館内に、夕日が差し込んでいるだけで寂しさを大きく感じさせた。
ある程度歩き回った館内に、人がいないと分かると、ここを出るしかない。
出口付近に近いことを悟り、未来は何かを思い出したように、ある場所に向かって走り出した。
「え?未来!?」
横から突然消えた未来の後ろを慌てて着いて行くと、未来は目的の場所に入り、何かを物色し始めた。
そこにはイルカや亀、ラッコ、水族館に関係するキャラクターのぬいぐるみたちが並び、それに因んだストラップやTシャツ、お菓子などが置かれている。
今まで暗く、静かな場所にいたところから、突然華やかな雰囲気に包まれたようだった。
「お土産やさん?」
「そう。こういうところに来ると意外とお金使っちゃうよね」
「そう、なの?」
「え、結愛は来た事ないの?」
「…うん…」
「そっか…ごめん、何か感じ悪いこと言っちゃったかな…」
「ううん、いいの。来たことないのは事実だし」
「…これが欲しくて…つい、はしゃいじゃった…」
「?」


