猫の世界と私

未来が進み、結愛も後に続く。
未来よりも先にこの世界を体験しているはずなのに、結愛は未来を引っ張っていく自信がない。
聞かれれば、どこに行く、どう行くと答えられるとは思うけれど、積極的に人を引っ張っていくことはできそうにもない。



「すごい、電車待ってるね。ほら、結愛、乗るよ!」

「あ、うん!」



素早く乗り込んだ未来の後を追い、結愛も電車に乗り込む。
そして、二人が乗り込んだあとに電車の扉が閉じ、ゆっくりと走り出した。



「わ、この電車、私たちが乗るの待ってたのかな?私たちが乗った途端に走り出したよね?」

「う、うん。前もそうだった…」

「前も?結愛この電車に乗ったの?」

「乗った。図書館に来る前は電車に乗ってたから」

「もう、言ってよ!一人はしゃいで私、バカみたいじゃない」

「ううん、あまりの頼もしさに、何も言わずについてきた」

「やだ、それって…惚れた?」

「惚れた、惚れた」