猫の世界と私

瑛祐は茜色に染まった空が、紫色に変わる頃家路に着いた。

時間に甘えたままの関係を、何とかしなければいけないと思った瑛祐は、結愛との関係をハッキリさせると心に誓った。


心に決めた次の日、瑛祐は結愛を見て言葉を失う。
セミロングからロングに変わりつつあった髪が、一気に短くなっている。

予想もしていなかったことに瑛祐は開いた口もそのままに、結愛へ近づく。



「な、なななな、髪がない!」

「え!?ちょっ…失礼ね…髪はあるよ…」

「い、いや、そういうわけじゃなくて…」

「分かってる。一度でいいから、一気に髪を切ってみたかったの」

「突然?しかも、かなりバッサリ…」

「うん。すごくスッキリした!」

「スッキリ…かぁ…」

「何?残念そうに。ロングの方がよかった?」

「あ、うん…」

「え?」

「あ、ううん。でも、ショートも似合ってる…と俺は思う」

「……そう?」

「うん…」

「本当に?」

「うん…本音を言えば…ロングの方がいい」

「もう…髪はまた伸びるから、それまで待っててよ」

「……ハイ…」