猫の世界と私

夕方5時。

まだ明るい空を眺め、夜はまだかと心で呟く。
待ち合わせ場所である駅は、続々と人が流れ、いつも以上の人を乗せて電車は動いていた。

花火大会の場所までは、電車で数駅、そしてバスで10分弱。

場所は少し遠いが、規模はそれなりに大きい。
出店の数と種類も違い、花火以外にも楽しいところはあるのが魅力だ。


瑛祐は、もうすぐ来るはずの結愛を待っていた。


待ち合わせは5時。
前後10分余裕を持ったとしても、もうすぐ来るはずだ。


前や後ろを見渡し、更に背伸びをする。
この姿を結愛に見られたら笑われるかもしれない。

そう思いながらも、瑛祐は不自然な行動を続けた。



「何、してるの?」

「わ、わわわわ!」



予想外だった結愛の登場。
前を見渡していたところを、後ろから声を掛けられた。

瑛祐は前のめりになり、バランスを崩しそうになったが、何とか耐えた。

そして、後ろを振り向き、結愛の姿を確認する。