猫の世界と私

「何か…あんまりしゃべらなかったな…俺ら…」

「…そうだね…」

「ごめん…」

「?何で謝るの?」

「楽しくなかったかな、って…」

「楽しくなかったって…私たち、宿題をしてたんでしょ?会話がないのは仕方がないし、楽しい、楽しくないなんて思わないよ。勉強してたんだから…」

「まぁ…そうだけど…」

「だから、気にしなくていいんだよ」

「三坂君が謝ることじゃないじゃない。それに、喋らなかったのは私だってそうだし、楽しくないなんて言ったら、私だって悪いじゃない。だから、気にしないの。宿題が進んでよかった、って思ってるよ」



優しげな笑顔を向ける結愛。
瑛祐は思わず見とれる。



「ねぇ、瑛祐君。花火大会は…あれ…?」



話を変え、瑛祐と向き合った結愛は、瑛祐の顔を見て首を傾げた。

瑛祐は隠そうにも、上手く顔を覆うことが出来ずにさらけ出す形になっている。
結愛は容赦なく瑛祐を覗き込んだ。